知っておくと有利なこと

アメリカ不動産投資の成功術 満室経営戦略とは?

大西です。

アメリカ不動産投資を検討するにあたり、エリアや物件価格など売買のことに注目をされる方が非常に多いです。

当然大きなお金が動きますし、安く購入できればそれだけで優位になりますので投資における最重要ポイントであることは間違いありません。

しかし、不動産投資は買って売るということのほか、定期収入を得るという賃貸経営の側面も持ち合せています。

物件は購入した段階でほぼ賃料が決まっているものです。

そのため、思っていたより賃料が入ってくるということはありません。

しかし、空室期間や清掃、リフォームなどの費用がかかることで想定していたよりも手残りが少ないということはあり得ます。

できるだけ費用を抑え、満室経営を行うというのが不動産投資のポイントですが、この費用、日本とアメリカでは少し異なります。

アメリカ不動産投資を成功させるには、この賃貸経営の部分の理解も必要不可欠です。

そのため、今回はアメリカ不動産の賃貸収入を最大化させるために、アメリカ特融の賃貸事情や賃貸借契約についてご説明させて頂きます。

アメリカでは定期借家契約が一般的

まず、日本と異なるのは賃貸借契約の形態です。

日本では普通借家契約が一般的です。

普通借家契約は2年契約が多く、入居者が希望すればまた2年更新されるといったものです。

退去したい場合は契約期間内であっても、1か月前などに通知をすることで契約を解除することができます。

契約更新時には更新料がかかる物件もあるので、どうせなら更新料を払う前に引っ越すといった心理にはなりますが、基本的には入居者のタイミングで好きに延長したり、退去できるのが普通借家契約です。

アメリカではこの普通借家契約を結ぶことはほぼありません。

基本的には定期借家契約を用います。

定期借家契約とはより期間の定めが厳しいものです。

定期借家契約は1年契約となる場合が多い(半年や2年、3年、5年もある)ですが、この間原則入居者は引っ越すことができません。(引っ越しても契約期間中は賃料がかかります。)※やむを得ない理由などがあれば解約可能です。

また契約期間が満了するとその契約を更新することはなく、再度1年間の定期借家契約を結び直すという形になります。(実務上は更新作業に近い)

その為再契約の合意に至らなければ契約期間満了を持って出て行ってもらうことになります。

日本での定期借家契約の使い方

この定期借家契約、日本ではあまり聞きなれないかもしれませんので具体例を挙げます。

自宅を貸して一定期間後戻りたい

例えば転勤を命じられた際、持ち家だけど売りたくない、転勤の間だけ人に貸したといった場合に用いられます。

転勤の期間に定期借家契約を締結すれば、その間入居者が退去してしまう心配もありません。(退去しても期間中は家賃の支払い義務がある)

また入居者がその賃貸物件をどれだけ気に入ろうと、定期借家契約の期間満了の際に大家が明け渡しを希望すれば、退去頂くことが可能です。

転勤を終えて帰ってきた大家が元の家に戻ってこれられるということです。

契約期間内は必ず家賃を払い住み続け、期間満了の際に双方合意すれば継続(再契約)するというのが定期借家です。

1棟アパート・マンションを取り壊したい

取り壊しを検討している築古アパートの場合などでも定期借家契約を用います。

仮に1人でも入居者がいた場合には集合住宅ですと解体を行うことができません。

また全員が順番に退去するのを待っていてはいつになるか分かりませんし、次第に賃料収入も先細ってしまいます。

普通借家契約では入居者が好きなタイミングで退去できるので、解体を実行に移すことができません。

このような場合に、入居者全員と定期借家契約を結ぶことを試みます。

全員と定期借家契約を締結した後、契約期間満了を迎えた方から退去頂ければ、ある程度同じ時期(1、2年程度)に全部屋空室にすることができます。

支払能力が不安な方のお試し入居

賃料の支払いが不安な方を入居させる場合、一旦半年の定期借家契約を結び、問題なく賃料の支払いが行われれば普通借家契約を行うケースがあります。

これは普通借家で契約を行うと家賃の支払いが滞る場合にも、居住権の関係で簡単には立ち退いてもらうことができないからです。数か月の支払い遅れ程度では、賃貸借契約を切ることが難しいのです。

支払能力の高い人だけに入居頂ければよいですが、今の日本ではそうもいきません。

住宅は沢山あるので、入居者の取り合いです。そんな中で入居希望者を収入で選別している場合ではありません。

満室経営を行うためには、少し不安が残る方でも入居頂く必要があるのです。

例えば、就職が決まったがまだ働き始めていないような方にも有効です。

問題無く働き始めてもらえればよいですが、賃貸借契約後に就職されないこともあるかもしれません。

賃料の支払いが遅れたり、滞納してしまった場合でも、定期借家契約を結んでいれば、期間満了とともに賃借人に対して賃貸建物の明け渡しを請求することが可能です。

日本ではこのような形で定期借家を使い分けています。

アメリカでの定期借家

アメリカで定期借家契約を用いるのは日本の理由とは異なる部分もあります。

1つは家賃が値上がりすることが前提にあります。

定期借家の契約期間中、必ず家賃を受け取れるのであれば、できるだけ長期で契約をしたいと考える方も多いと思います。

例えば5年間で定期借家契約を行うと、入居者は5年間の家賃支払い義務が発生します。

その間、退去がないので良いようにも感じますがデメリットもあります。

アメリカは毎年固定資産税が上がる

アメリカは年々物件価格も上がりますし、それと共に固定資産税も上がります。

そのため同じ金額の賃料を受け取っていても、固定費である固定資産税が上がっていきますので、手残りは年々減少します。

日本では建物が古くなるにつれて建物部分の固定資産税は安くなっていきます。最終的には築古戸建ての場合、年間の固定資産税は数万程度となります。

しかし、アメリカの物件は例えば2000万円の物件でも、固定資産税は20~60万円ほどかかります。(州やエリアによって異なる)

元が大きいので上がった金額もばかになりません。固定資産税の増加を甘く見てはいけないのです。

アメリカは家賃も上げられる

アメリカでは物件価格が年々上がっていくのが一般的です。これは国民の収入が上がていることや、物価も上昇していることが理由です。経済成長と共に家賃も上がっていくのが通常です。

家賃を値上げしなければ、上で申し上げた通り固定資産税の値上がりによって大家の手残りは少なくなっていくということです。

そのため、定期借家契約を結び、期間満了の際には現状の相場において賃料を再設定し再び定期借家契約を結ぶのです。

5年間で定期借家契約を結べば、5年間の家賃は保証されますが、逆にいうと入居者も5年間同じ家賃で住める権利を持つことになります。

そのため、1,2年で定期借家を結び、適切な家賃を見直していくというのが一般的です。

高収益を生むために

しかし、この家賃を見直し上げていくばかりが賃貸経営ではありません。

何の修繕要望や文句もなく、部屋をキレイに使ってくれる方には家賃を値上げしないというのも有効です。

これは退去を防ぐためです。

高収益を生むためには、家賃を上げるのも一つの手ですが、できるだけ空室期間を少なくした方が手取りが多くなる場合が多いです。

たとえ賃料を月々100ドル値上げしようが、年間1200ドルです。退去されて一か月空きがあれば家賃分(仮に1600ドル)の損失となります。

また退去の度に修繕の必要もありますので、出費がかかります。

家賃を上げることもよいですが、同じ方に長く住んで頂くというのも手残りを最大化させる戦略の一つです。

そのためには、相場より少し安めの賃料で入居をさせて上げたり、良い入居者であれば家賃を上げないということも非常に有効です。

その間、他の家は次第に家賃が上がっていきます。

それでも値上げすることなく同じ賃料設定にしておけば、非常にお得な割安物件だと感じてくれます。

入居者からしてみると引っ越ししても家賃が上がるし、ずっと住み続けようとなるのです。

入居者選び

しかし、家賃を値上げしなければ退去しないということはありません。※日本人より頻繁に住替えます。

入居者によるので選ぶ際には注意が必要です。

家賃の支払いに問題ないよう収入が高い方を選ぶ傾向がありますが、収入がありすぎても先々では家を買います。

ファミリー世帯は子供が小さいうちは引っ越しを好みませんが、子供が大きいと結婚して家を買うこともあり、残った夫婦も引っ越しを検討するでしょう。

また、アメリカは友人同士でシェアするケースも多いです。その場合仲たがいをしたり片方の職場が変わったりなど、状況が変わることにより、それに合わせて家を住み替えます。

つまり、生活環境が変わりやすい入居者にサービスをして家賃を割安にしていたとしても、長期で入居頂ける訳ではなく状況が変われば引っ越してしまいます。

一方、50歳の子育てを終えた夫婦など生活環境が変わりにくい方に入居頂くと、ペットもいなければ思春期の子供もいないので、部屋をキレイに長く使ってくれることが多いです。

良い入居者に割安賃料であり、他に引っ越すとこの家賃では住めないと思って頂けると最高です。

長く安定収益を受け取りながら、不動産の価格もゆっくり上昇していくことでしょう。

入居者選びに成功すると賃貸経営が楽になり無駄な出費や空室が出ることなく家賃が溜まります。

まとめ

アメリカで一般的な定期借家契約では、期間満了毎に家賃の見直しをすることが可能です。

年々固定資産税が上がるので、家賃も上げなければ手残りは少なくなります。

そのため、多くの大家が家賃増額を臨みますが、値上げすることだけが収益を最大化させることではありません。

退去がなく、空室期間や修繕費、テナント付け費用などの負担がないことも収支を良くするポイントです。

長く入居して頂くには、環境の変化が少ない入居者を選ぶのも一つです。

その方が丁寧に家を使ってくれ、細かな修繕要望など文句を言わない優良入居者であれば、賃料を上げないことも有効です。

周りの家は、GDPの上昇に合わせて家賃を値上げします。

同じように値上げすると入居者も引っ越しを検討するでしょうが、賃料据え置きで他より割安と感じてもらえれば生活が変わらない方の場合退去を検討する必要がありません。

アメリカ不動産投資を成功するにはテナント付けと管理も重要ということです。