大西です。
また、不動産に関する悪いニュースが入ってきました。
不動産投資会社と購入者が金融機関を欺き、居住用の住宅ローン『フラット35』を利用し不動産を購入、その後賃貸に貸し出していたというものです。
過去2年間で150戸の販売を行っていたようで、これほど大規模な不正融資が見つかったのは初めてではないかと思われます。
このようなことが起きるのは不動産業者とその購入者も悪いのですが、日本の金融期間にも問題があるのではないかと思っています。
問題①住宅ローンの金利が低すぎる
現在、住宅ローンを使用すれば0.6%台で借入を行うことができます。更に住宅ローン減税を使用すれば、年末の住宅ローン残高の1%(上限40万円)が所得税から控除されます。
この制度により、0.6%台の金利を支払い1%の還付金を受けるという、住宅ローンを組んだ方が儲かるという謎の逆転現象がおきています。
問題②住宅ローンはほぼ100%融資が組める
投資用ローンであれば物件やその方の収支内容などにもよりますが、物件価格に対して100%のローンがでるとは限りません。
仮に5000万円の物件を購入するとして90%融資を受けられる場合でも、残り10%、500万円の頭金と購入の諸経費約300万円、合計800万円は手元にないと物件を購入することができません。
そうすると購入できる方は自己資金を準備してきた計画性のある投資家に絞られるのですが、全額借入できるとなると自己資金がまったくないような人でも誰でも参入できてしまいます。
物件が同じにも関わらず住宅では全額融資するのはおかしくないでしょうか?
今の融資の現状はアメリカで住宅ローンを組めないような人にも100%ローンを貸し付けたサブプライムローンの状況に限りなく近いと思っています。
さらによく分かっていない人も住宅ローンを組んで貸し付ける方法をスキームといってブログで紹介しています。
自宅周辺にある都市銀行では住んでいないことがバレるので、少し離れた信用金庫で借入するとバレないなど、言ってしまえば犯罪の手口のようなものです。
それスキームじゃなくて不正ですよ!
みんながやっているから大丈夫では済まされません。
正しい不動産、金融の知識を身に着け、正当な方法で不動産事業を行ってもらいたいです。