大西です。
前回IT化により、賃貸の営業がなくなる可能性をお伝えしました。
今回は売買仲介の営業もITに取って代わられるのではないかというお話です。
アメリカのカリフォルニアのRoofstockという会社が戸建て賃貸住宅を売買できる不動産投資プラットフォームをリリースしました。
自社で物件の鑑定や家賃の適正調査、既存入居者の属性調査を行い選りすぐった物件のみを取扱い世界の投資家を募っています。購入後は管理も一貫して行うため、オーナーはお金を出すだけといったサービスです。
アメリカでは通常の売買では売主が手数料として売買価格の6%ほどを支払いますが、Roofstockでは2.5%と割安です。
同じようなサービスではredfinという物件検索が可能でスーモやホームズのような主に居住用の不動産を扱うポータルサイトがあります。
通常のポータルサイトと違う点は、サイトとブローカーが繋がっており問い合わせた物件の売買をRoofstock同様割り引いた手数料で行なってくれるというシステムです。
手数料を割安にするためにITによる自動化により人員を最小限にしているため細かなサービスには行き届かない傾向にあります。
物件の内覧、契約、引渡といったことが分業制になっているため大きな買物では、人に寄り添える通常の不動産会社が今のところ優勢であり、その傾向は続くのではないかと思われます。
しかし投資物件対象とするRoofstockではまた状況が異なるように感じます。
そもそも投資物件には思い入れがないので、管理の手間がかからずよい経営状態で運営されていればよいためきめ細やかな契約サポートを自宅ほど重要視しない人もいるのではないでしょうか。
日本では不動産市場の不透明性が高いので割安なものが見つることがあり、市場の歪みを見つけることが不動産の醍醐味でもります。そのためいろいろなサイトを毎日確認することでお得物件を探し求めます。
しかし、アメリカでは対象物件の過去の取引額、近隣の物件価格まで情報が全世界に公開され売買されているためライバルも多く誰もが狙うような地域で簡単に割安物件は手に入りません。
投資においてITが良い物件かどうかを精査して探してくれる時代もそう遠くはないように思います。(日本もビックデータ会社がありますが精度がまだあまり高くないように見受けられます)
AIの進化により不動産投資の会社は淘汰される時代が来るのではないでしょうか。