大西です。
金融庁の報告について、「年金制度崩壊」「老後2000万円不足」と連日取り上げられています。
2000万円不足というのが一人歩きしている感じがありますが、それなりに人生楽しんで旅行に行ったりしていると年金だけでは補えませんよ、ということですね。それはそうです。
そもそも年金の支給は細々と生活できるくらいのものなので、老後楽しむ費用までも年金でみてくれる訳ではありません。
今まで言われていたことと特段変わりないのですが、随分盛り上がっています。
老後資金として年金だけでは足りないというのは当然なのですが、一方で制度として成り立たなくなっているのも事実です。
20〜60才で払った金額と65〜75才までに受け取る金額がざっくり同じくらいなので、平均90才まで生きるとなると今の所は得です!
しかし、皆さんご存知のとおり今後も少子高齢化が益々深刻になります。寿命が長くなることで受給期間は伸び必要な金額は増える一方、若者は減るので年金の資源はどんどん少なくなります。
年金制度崩壊などと過大に取り上げられていますが、これまで貯めてきた財源から年金の支給を行なっているので今すぐ崩壊することはありえません。
しかし、20〜60才よりも65才以上の方が人口も多いので入と出の金額を比べると、先々は成り立たなくなるでしょう。
今はかなり良い利回りということになりますが、私達30代が受け取る頃にはいくら貰えるのか分かりません。
普通に考えると今支給を受けている方達と同じ額を受け取ることは難しいでしょう。であればそのお金を自分で投資信託や不動産を購入していた方が利回りが良いのでは?と思いますが、支払いは義務化されており絶対に引かれてしまいます。
国のせいにしていても仕方ないので、今後はどのようにすればよいのか考えなければなりません。
老後資金2000万円足りませんという報告書があり、それを正面から受け止めて、老後資金2000万円を貯めようと考える人がいるのではないかと思います。
これまで多くの相続を担当し家庭の資金を見てきましたが貯めた現金を切り崩して生活することはあまりお勧めしません。
長く生きれば生きるほど子供などに負担をかけてしまうと思いながら、残りの現金を数え生活するのは心が貧しくなってしまいます。
老後資金を貯めるのではなく、老後の生活に必要なキャッシュフローを作り上げて行くべきだと思います。
そのためには給与所得の他に事業所得や株の配当と不動産の家賃収入を得ることが重要です。
若い時も同じですが、収入が一本ですと病気をした時などに困りますし、転職することへの恐怖が大きくなります。同じように、年金1本に頼るのは国に自分の人生を全て預けているようなものです。
少しでも自身の源泉を増やす必要があります。
そのためには早くから、投資信託や現金で購入できる不動産など少額からでも投資を始めることが重要です。
2000万円分の資産を65才までに持つことはそんなに難しいことではありません。2000万円の資産が利回り5%であれば年間収入100万円です。5%であればそんなにリスクの高い投資でなくて構いません。年間100万円プラスであれば生活はずいぶん豊かになります。
亡くなる時までお金がお金を稼いでくれ、子供にその資産を残して上げられる方が、現金を切り崩して生活するより随分心豊かに生活することができます。
これからはお金の知識がある人とない人の差が老後の生活を大きく分けると思われます。