大西です。
アメリカの不動産に投資された際にかかる経費で多くを占めるものは4つあり、割合が日本とは少し異なりますのでご説明します。
固定資産税
日本では地方都市でも都心でも固定資産税評価額の1.4%、都市計画税を入れて1.7%ですが、アメリカは州やエリアによっても全く異なります。その利率は物件の条件によっても変わりますが、固定資産税が学校の運営にも使われたりしますので、エリアの学区の良し悪しや医療機関の充実度によっても変わってきますので複雑です。
また日本では3年に1度見直しが入りますが、その金額はほとんど変わることはありません。一方アメリカは特に発展が著しいテキサス州では急に評価額が上がることも珍しくありません。
実際はどのくらいの利率になるかというと、カリフォルニアでは評価額(≒売買価格)の1.2%〜ほどですが、テキサス州では1.8%〜、高い郡や学区が良いところでは2.2〜2.4%のところも多くあります。
日本で不動産投資をされるよりも固定資産税の割合がずいぶんと高く感じると思います。
管理費
物件のタイプや管理会社によっても違いますが、概ね6〜10%ほどです。小さい物件を購入される場合には、最低価格一律100ドルなど規定がある管理会社もありますので規模が小さいと割高になるケースもあります。
戸建てやタウンハウス、コンドミニアム1棟など物件種類にもより異なり、当然戸建て5つを管理してもらうよりは、コンドミニアム5部屋1棟を管理してもらう方が、管理会社も手間が少なくてすみますので割安です。
アメリカは人件費が高いのでこの分も日本より少し高いと思います。
保険
保険の種類は大きく分けて3つです。
火災保険
家屋が火災で消失したときにおりる保険です。再建築する際にかかるコストを負担してくれるものですので物件の面積によって価格が変わります。
損害賠償保険・オーナー保険
火災保険は建物の外側にかかるものですが、室内で起きた事故や破損については保証してくれません。そのため損害賠償保険やオーナー保険に加入します。こちらは火災などで発生した空室期間の家賃補助やテレビ・ソファーなどの家財の保証、また室内で友人の子供が怪我した場合などの医療費をサポートしてくれます。
※アメリカは医療費で何十万と請求されることが一般的なので自分自身のことでしたらよっぽどのことがなければ行きません。他人となるとそういう訳にはいかず、大きな出費なので保険の対象になっています。
物件タイプやカバーしたい保証内容にもよりますが、火災保険と合わせて大凡、1スクエアーフィートあたり40セント〜80セントくらいです。
地震保険・浸水保険
カリフォルニア州では地震が発生しますので地震保険に入る方が多いですが、保険料が比較的高いので入らない方もおられます。
テキサス州のヒューストンではハリケーンによる被害があるので洪水フラット保険に入られる方が多いです。年間で通常サイズの戸建てで700〜800ドルくらいかかります。
HOA(Home owner’s association)
日本手いう、マンションの管理費や町内会費のようなものです。マンションの外側を大規模修繕したり、戸建てであってもエリア全体で芝の手入れを義務付けたりすることで資産価値を高める目的があります。
集合住宅では必ずかかり概ね100ドル〜1000ドル/年ほど、戸建てではかからないエリアも多いですが、高級住宅地では維持・管理のためにHOA加入が義務付けられており費用もそれぞれです。
まとめ
日本ではテナントが抜けた際の空室期間やテナント付の広告費が多くかかることを想定していたほうがよいですが、アメリカでは1ヶ月以内、または2ヶ月もあれば手数料1ヶ月で大体入居者はつくと思います。
一方、固定資産税の割合が非常に大きく、管理費も若干高めです。また万が一に備え保険もしっかり入られた方がよいと思います。またHOAの費用がかかるかからないでも大きく利回りが異なります。
これらの費用を調べ、NETの利回りで比較することでエリアや物件を選択するようにして下さい。