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優良物件を安く購入するのは簡単ではない

大西です。

先日、無事決済を終えました売買取引で、なかなか苦労したので事例としてご紹介させて頂きます。

苦労した甲斐あって収支もよい物に仕上がったと思います。

事例を通して、どのように物件を選定して進めていくのか、スピード感や、どうすれば良い物件が購入できるのか参考になれば幸いです。

まずは融資

今回のお客様は以前にもご購入頂いている方でした。

首都圏の不動産は今は利回りがあまり高くないので、比較的高利回りのエリアでアメリカ不動産の追加購入を検討したいとのことです。

他に所有されている不動産などのお話をしていましたが、内容をお伺いしていますと恐らく国内で融資を引けるだろうと感じていました。

そこでまずは思い当たる銀行に打診させて頂くことに。

情報提供後2、3日で銀行から連絡があり、予想通り

「◯◯千万円くらいであれば1、5〜2%くらいの金利で融資できると思います。」

との返事を受けました。

想定の融資金額と条件で試算用に選んだ仮物件を購入した場合の収支シミュレーションを行い話を進めることで承諾を得ます。

融資金額プラス、現金を最大いくらまで出すか予算を決め、総額の予算に適したエリアで物件探しをはじめます。

1度目のオファー

7月の上旬には購入に向けて進めていくということで話はまとまりましたが、おすすめエリアでなかなか良い物件が出てきません。

最初に物件をご提案できたのが探し始めて1ヶ月後の8月上旬。

対象物件の室内も確認し、火災保険の見積もりも取得し、物件の状態を万全に調べた上でご提案をさせて頂きました。

提案に対しお客様からは

「念の為資料など確認させて頂き数日で返事します。」とのこと。

検討頂き2日後くらいに

「進めて下さい。」

とお返事を頂きました。

お返事を頂いてすぐに売主にオファー(購入申込み)を入れました

が、僅差で現地の方がオファーを入れ合意してしまった後でした。

ショックですが早い者勝ちなので仕方ありません。

良いエリアで状態も良く、少しでも割安であれば現地の居住目的の方がオファーを入れます。

売りに出されてから2週間も経過していませんでしたが、良い物件は当然すぐに売れてしまいます。

お客様に経緯を説明し、次の物件が出るまで再度お待ち頂くことになりました。

提案してからすぐにご決断頂いたにも関わらず申し訳ないです。

2度目のオファー

2回目は8月の末に見つけたまだ売り出して2、3日の物件。

現地スタッフも早急に室内を確認し、これは良い物件だということ。

早急にお客様に連絡をさせて頂きました。

収支表や写真をご確認頂いた後、

今回はその日にすぐに承諾を頂きましたので急いでオファーレターを送りました。

が、またも物件を抑えられませんでした。

こちらは金額交渉をしてオファーしたのですが、ほぼ同じタイミングで別の方が満額でオファーを入れていました。

お客様に即決頂いたにも関わらず、またしても交渉にすら入れませんでした。

売主も早く、希望価格に近い金額で買ってもらいたいので先に高値でオファーした方と合意するのは仕方ありません。

2回も抑えられずに申し訳ないですが、

物件を選ぶ側としては、

現地の人もすぐにオファーを入れるような物件を選定できているという自信があります。

気を取り直して再度、優良物件を探します。

3回目のオファー

そこからあまり期間が空かずに9月上旬。

これまでの物件より賃料が取れるエリアにも関わらず、1,2件目と同じ価格帯で売りに出されている物件を発見しました。

お客様に即連絡し、即決頂き、即オファーを入れました。

なかなか購入できないからといって妥協するのは嫌なので、

きちんと理由付けして1万ドルの価格交渉を行いました。

翌日売主から回答があり、

売出し時点で既に優良物件でしたが、1万ドルの価格交渉が通り、更に売主負担で1年間、家具・家電の保証を付けてもったりと好条件で売買契約の締結を行いました。

価格を下げてもらった代わりに、手付金を通常より高くしたり(弊社で立替え)、決済までの期間を短くするなどして合意を得ました。

物件の収支

3回オファーを入れたこともさることながら、決済まで短めの期間で合意したので、裏では物件調査、修繕、融資本承認、融資実行、海外送金のタイトスケジュールとなり大変でしたが割愛します。

オファーから約1ヶ月後の10月上旬に無事決済が完了しました。

購入に向けて合意頂いてから約3ヶ月かかりましたが、良い物件が安く購入できたと思います。

表面利回り約12.6%

Net利回り7.7%←経費全て算入しています

減価償却は考慮していません。節税効果は別。

物件価格も緩やかに上っており、入居者付も困らない(1ヶ月くらいあれば大体決まる)エリアです。

フルローンで、当然返済よりも手残りの方が多くなる設計です。

なかなか良い収益物件だと自負しております。

良い物件を購入する為に重要なこと

今回の事例から良い物件をご購入頂くために重要なことをあげると以下のようになります。

早めに融資審査を行い予算を決める

焦らず予算内の優良物件を待つ

優良物件が売りに出たら即決する

早めに融資審査を行い予算を決める

10万ドルか20万ドルか30万ドルかでお勧めする州も違えば、物件の種類(1軒家かコンド)も、広さでテナント属性も違います。(ファミリーか単身者・カップルか)

予算を決めなければ何を探して良いのかが決まりません。

また提案しても何故その物件を購入するのか決定することができません。

焦らず予算内の優良物件を待つ

予算内だからといって全て紹介している訳ではありません。

その中でも、テナント付がしやすく、節税目的であれば建物比率が高く、室内の状態が良く修繕の手間がかからないものなど、総合的に判断し選定しています。

また条件に当てはまっても、割高で価格交渉ができないようであればご紹介しません。

そのため、ご紹介できる物件はあまり多くないのです。

購入したい、節税したい、が先行する方もいますが、

購入するのが目的ではなく、購入した物件で利益を得るのが目的です。

焦らずじっくり良い物が出てくるのを待つことが重要です。

優良物件が出たら即決する

即決する為には、何が優良物件なのかという基準がなければ判断がつきません。

完璧な物件はありません。

治安も良く、学区も良い、金額も予算とピッタリで、建物比率も高くて、4年償却できるが古すぎず、室内は修繕されており手間がかからず、、、

全てを満たして、且つ割安なんてものはほぼありません。

また現地も見ていないのでご自身では良いのか悪いのか判断が付かないと思います。

そのため、担当者との信頼関係が非常に重要です。

事前に打ち合わせを重ね、

どこの州の、

どのエリアの

どういった物件

が適しているのかが定まっていなければならないのです。

そしてそれが出たときにはすぐにオファーを入れましょう。

その物件を更に金額交渉して安く買うために、現地の人よりも早く購入しにいくのです。

終わりに

こちらのお客様も、2回も申込みを頂いておきながら物件を抑えられず、

それでもお待ち頂き、提案物件には「お任せします」と即決頂いたことで良い条件で成約に至ったと感じています。

信頼して頂き大変ありがたいです。

今後も物件の管理を行い、最終的には売却まで責任を持って対応させて頂きたいと思います。

3回もオファーを入れたのは初めてでしたのでお話させて頂きました。

参考になりましたら幸いです。