国内不動産

負動産の売却方法(用途別)

大西です。

所有しているとマイナス価値になる負ける不動産=負動産が社会問題になっています。

私がこれまでに受けた案件では、田中角栄氏が日本列島改造論を掲げた頃 (1972年)に購入した物件が多く、リゾート地や住宅地が上げられます。その他、上京してきた後、親や祖父母が亡くなって使わなくなった田舎の実家などさまざまな理由で処分に困る方がいます。

住居であればまだ売却しやすいのですが、中には田畑や山林、道路に水路まで所有されている方もいました。

使わない不動産であっても固定資産税都市計画税がかかりますし、マンションであれば管理費修繕積立金が重くのしかかります。戸建では雑草が生い茂ってしまうので自治会にお金を払って草刈りを依頼している例も見られます。

このような不動産を放置したまま相続が発生すると、次の代ではその維持費を支払う負担をかけますし、相続人全員で契約書に署名捺印をしなければならないため決定権者が増え、不動産を手放しづらくなります。

これからそういった場所の不動産価値が上がることはないと思われますのでできるだけ早めに適切な方法をとり処分することをお勧めしています。

宅地・マンション

自宅の売却であれば比較的楽に手放すことができます。地元の不動産会社に売却を依頼すれば場所によっては購入希望者が現れるかもしません。その時の金額は当然購入した時よりも大幅に下がっているかとは思いますが、所有しているだけでもお金が出て行ってしまうのであれば損切りと考え売却できるうちに手放すことをお勧めします。

底地

以前、富山で200筆以上の底地を整理したことがあります。大規模なので業者に買い取ってもらうことができましたが、業者が購入できない場合は、 第三者が底地を買い取るということはほぼないため、その土地を借りている方に買い取ってもらう交渉を行います。地方では非常に安い地代で貸していることが多いため買うよりこのまま借りていた方が得である場合が多いです。そのため高値売却は見込めないかとは思いますが借りている人以外にとっては価値のない土地なため、数万円であっても手放してしまった方が良いでしょう。

道路

今は道路になっている土地を所有されている方もいます。 道路になっているかどうかは名寄せ(ある人が持っている不動産を一覧表にしたもの)を見れば記載があり、税金はかかっていないと思います。市役所や町役場で申請することにより引き取ってもらうことができます。

山林

山林には現在ほぼ需要がなく売却することが非常に困難である地目です。実家の隣などに位置するものであれば、実家の売却先に同時に引き取ってもらうよう交渉を行うほうが良いです。

田畑

田畑は農業従事者にしか売却することができません。そのため現地にて畑をしている人を探す必要があります。

このようにその土地を離れてしまうと管理も行き届かなくなり人のつながりもなくなるので山林や農地は特に売却することが困難になります。

面倒だからとそのまま残しておくと、次の相続人は相続登記を必ずしもする必要はありませんが、代表者が固定資産税を収め続けなければなりません。

親族で話ができるうちにできる限り売却されておくことをおすすめします。