アメリカ不動産

アメリカ不動産の今後 景気後退時に価格が下がる都市ランキング

大西です。

2019年9月6日、米国インターネット不動産仲介大手「レッドフィン」が全米50箇所の主要都市件について、景気後退に陥った場合の住宅相場への悪影響の度合いをランキングにしました。

Rochester, Buffalo and Hartford Least at Risk of a Housing Downturn in the Next Recession

国際的な貿易戦争が要因となる可能性を指摘し、「自動車や農業などの輸出に依存する国内産業は最も影響を受けやすく、人員削減が行われる可能性が高い。」という見方です。

リスクが高い都市ランキングトップ10

1位 リバーサイド  カリフォルニア州

2位 フェニックス  アリゾナ州

3位 マイアミ    フロリダ州

4位 サンディアゴ  カリフォルニア州

5位 プロビデンス  ロードアイランド州

6位 タンパ     フロリダ州

7位 ラスベガス   ネバダ州

8位 ロサンゼルス  カリフォルニア州

9位 サンアントニオ テキサス州

10位 オーランド   フロリダ州

オレンジ色は影響を受けやすく、青色は影響を受けにくいです。

フロリダ、アリゾナ、ネバダ、カリフォルニアの通称バブル4大地域は好景気時に投資対象となり価格が上がりやすいため影響を受けます。

内陸部のあたりは全員が投資先として選ぶ地域でなく、そもそも価格は緩やかにしか上がっていないため不況の影響も受けにくくこのような結果になります。

景気後退により失業するとローン返済できなくなる

①指標の一番左、所得に対して住宅価格の比率が高いエリアは景気後退による失業が加速すると、返済が困難になるリスクが高いと言えます。

②左から2番目、ローンの割合が60%を超えてくることからも返済リスクは高まります。

③左から3番目、物件価格の変動のしやすさを表しています。好景気の時に物件価格が上がりやすく、不況時に下がりやすいので物件を売却しても売却価格でローンが返せないのため売るに売れないという事態を招きます。

例えば8位のカリフォルニア州ロサンゼルスでは、年収の約11倍の価格で自宅を購入し、物件価格の62%はローンを組んでいるので収入が下がるまたは失業などの事態となると返済が困難となります。

フェイスブック、アップル、グーグルなどがあるサンフランシスコは価格が高くなりすぎて、所得の約15倍もの物件価格平均になりますが、意外と順位は50都市中35位です。これは現金で購入している割合が高いため返済難になる可能性が低いとの見解です。

まとめると、もともとお金を持っている人が家を所有しているのは問題ないが、年収の何倍もの価格の物件をほぼほぼローンで買うと物件価格が下がったとき、年収が下がった、失業したときに返せないということです。

必ずしも価格が下がる訳ではない

レッドフィンによると、景気後退の影響が大きいということで、住宅相場が下がるという意味では必ずしもなく、相場の伸びが鈍る可能性があるということです。

世界的に好景気が続いており不動産価格も上がり続けています。場所によってはこれから更に値上がり益を得るのは難しいと思うのでエリア、物件選びには注意が必要です。